始まってる新時代

山田担を拗らせたジャニヲタです

舞台「カラフト伯父さん」


※直接内容に触れるつもりはありませんが、ネタバレの可能性あり



あの伊野尾くんが外部で主演舞台?!?!?!


発表されたときは戦慄が走った。伊野尾くんといえばJUMPでも常に後方を守り、音楽番組に出ても3秒映るか映らないかくらい。ご察しの通り派手な方ではなく、割とJUMPのことをよく知ってる友達にも「この人だけ知らない」って言われた。でも実はすごい美形だしMCでのトークセンスはズバ抜けてたからJUMPの知る人ぞ知る秘密兵器的な扱いだった。7年間も秘密だった。伊野尾くんに仕事がくる度に「伊野尾革命!!!」とか騒がれてたから、多分少なくても今までに5回は革命を起こしている。


でも今回は本当に革命が起こっちゃったかもしれない。


ドラマを見ても決して演技が上手いとは言えない印象で(個人的に)、わたしは普段から割と舞台を観に行く方だけれど、伊野尾くんのストレートプレイなんて完全に未知の世界でした。だから絶対観に行こう!と思っていたのにスケジュール面で不安があったのと、前述の印象の通り伊野尾くんの人気を完全に舐めきっていたためモタモタしていたらまさかのチケット完売。

就活解禁とともに少しずつJUMPにかまけてる場合じゃなくなってきていたのもあり、カラフト伯父さんに行こうと思うのもJUMPの情報を血眼になって追うのも辞めていました。

そしたら、伊野尾さん…に似た人がJUM……せんせーションズの曲でサビでソロパート歌ってるし、いつのまにか広がっていた私の知らない世界。友人が誘ってくれて結局運良く入ることが出来た「カラフト伯父さん」もまさしく私が知らない世界でした。衝撃だった。



わたしが見たのは2日目の昼公演。恐ろしく評判が良いことと、阪神淡路大震災の話(?)ということしか知らない状態で臨みました。静寂に包まれた伊野尾くん1人のシーンで始まる舞台、動作等に少しぎこちなさはあるものの、そこに居たのはわたしが知ってる伊野尾くんではありませんでした。伊野尾くんの演技が見れたものではなかったら、とか、伊野尾くんばっかり気になって舞台に集中出来ないかもしれない、とか、そんな心配はものの数分でなくなりました。

でもおそらくヲタクで埋め尽くされたグローブ座、最初は"伊野尾くん"を見ていた人もいたと思います。徹は心を閉ざしている一方で、照れたりツッコんだりユニークなところのある青年で、きっと徹のユーモアを伊野尾くんのユーモアとして笑っていた人もいたんじゃないかなって。(私個人の主観です)でもそんな会場が話が進んでいくにつれて、舞台自体に引き込まれていき、最後にはそこらじゅうから啜り泣きが聞こえてくる。そんな舞台でした。

超感受性貧乏なわたしは泣くことはありませんでしたが、徹が抱え続けてきた何かとてつもなく重いものは、その重さはひしひしと感じました。でも言ってしまえば何を抱えていたのか、徹が震災によって何を失ったのか、今になって考えることは出来るけれど、見ていた時にはよく分かっていなかったといっても過言ではない。(笑)

それでも良い舞台だった、凄かったと自信を持って言える何かが確実にありました。それはきっと脚本の素晴らしさ*1に加えて、演者の3人それぞれの素晴らしさがあるんだと思います。

クライマックスのシーンでの徹は本当に凄い。いつも飄々としてほわほわした顔してる伊野尾くんのどこにあんなエネルギーが宿っていたんだろう。伊野尾くんはどれだけ努力したんだろう。それでもこれからも伊野尾くんは努力の跡は全く見せずに、飄々とした顔で過ごすんだろう。


以前までは飄々とした顔で適当をぶっこいているが故に平成の高田純次だったけれど、こうやって結果を残すようになった伊野尾くんは恐ろしいくらい魅力的なんじゃないかと思う。

本当に新時代が始まってしまうかもしれないし、革命が起きてしまうかもしれない。そんな過程を  出発点を  見ることが出来て本当によかった、と、カーテンコールで堂々と真ん中に立ち笑顔で手を振る伊野尾くんを見て、わたしはこの日初めて泣きそうになったのでした。


ちなみにこの日は有岡くんと山田が観に来ていた。帰りの電車で知った。相変わらずの山田担としてのセンスのなさを思い知った1日でもあった。(笑)


*1:ひたすら伊野尾くんを褒め称える文になっていますが、彼の実力だけではなく脚本・演出の素晴らしさが前提にあっての話です。